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スペック
   
全長:   3メートル
住みか:   人間の近づかない森
特徴:   人間に出くわすとすぐに顔を相手の顔に変える。
なので今までこの妖怪の本当の顔を見た者はない。
人語を話す。
出没地   よく森で薬草採集をしている。 風貌に似合わず、木のぼりもお手の物だ。
性格:   目をつけられると恐ろしいが、害を加えようとしなければ人間を襲うことはない。
     

人面獣 」 は猟が盛んなヨーロッパで発見された妖怪だ。
昔から西洋では狩猟の文化だ。秋になると猟師たちはライフルを取り出し、森でキジ、いのしし、ウサギ、そして大きいものだと鹿などを狩りに行く。その肉は「ジビエ」と呼ばれ、御肉屋さんの店頭にぶら下げて売っている。
しかしこのお話にでた狩りはこの狩りとは少し違うんだ。貴族が開催するフォックス・ハンティングや鹿狩りは、その肉のためよりも 貴族のスポーツ、そして伝統という意味合いが強い。
人面獣が人間の顔を真似るのは、長い年月を経て追い詰められた動物たちが身に着けた「技」 なのかもしれない。


ヨーロッパの文献に見る人間の顔、
動物の体をした妖怪たち:

古代文明の伝説の生物:

 
セイレイン
ギリシャ神話に出てくるいわゆる「人魚」。
   アンティコア
頭は人間、体はライオン、尻尾はさそり。全身は赤く染まっていて、人を食べると言われている。ヨーロッパでは紀元前4世紀ごろから知られるようになる。
     
 
ケンタウルス
いわずと知れたギリシャ神話に出てくる動物だ。下半身が馬なのだが、他にも下半身が牛のブケンタウルス、ロバのオノタウルスもある。 
   
 パーン
ギリシャ神話の羊飼いで下半身がヤギ、頭に角もはえている。 陽気でいたずら好き、ニンフを追いかける女好きでもある。
     
 
スフィンクス
頭は人間、体はライオン。本来エジプト神話の生き物だが、古くからギリシャ神話にも取り入れられていた。
   
 ハルピュイア
鳥の体に女性の顔を持ち、彼女らの道に現れた物はすべて壊され、喰いつくされる破壊の使者だ。


中世フランスに生まれた顔が人間の伝説の生物:


     
 メリュジーヌ
下半身が蛇で背中にはドラゴンの羽が生えている「妖精」の部類。
ポワトゥー伯の前に美女の姿で現れて奥さんになるのだが、彼女が沐浴する時に決して覗かないという約束を夫に破られ正体を明かされる。
  ヴァカレスの獣
15世紀頃からカマルグ地方で語り継がれる生き物。パーンのような風貌で湿地帯に現れる。 




舞台: ロワール渓谷 - Val de Loire

ロワール川の流域に広がるこの地域は気温が比較的温暖で かなり早い時代から王族や貴族が城を築いた。 中世には戦争が絶えず、百年戦争で活躍したジャンヌ・ダルクもこの地で戦った。 この時代の城は城砦のつくりで、窓は少なく、敵の侵略から守るため堀で囲まれ、高いダンジョンから相手の攻撃を監視していた。

ルネッサンスに入って平和が戻り、文化、科学が花開く時代になるとフランスの王がこの地に住み始めるようになった。イタリアからレオナルド・ダ・ビンチをこさせたり、華やかな生活をするようになり、 城も戦争のためではなく、快適な生活を遅れるように設計された。 光を取り入れるために窓は大きく、美しい庭に囲まれたきらびやかなお城が次々に建てられた。

17世紀になってからは王族は首都をパリに戻したが、その後もシュヴェルニー城のような 貴族たちが羽を伸ばしに来る別荘が建てられた。

切手に見るロワールのお城

 
 シュヴェルニー城
ブロア城
 
シュノンソー城
 
シャンボール城


鹿狩り

ヨーロッパの鹿狩りは鹿の肉や毛皮を目的とした猟ではなく、スポーツとして楽しむものだ。この猟の特徴は銃は使わず、猟犬に獲物を捕まえさせる事にある。

その歴史は古く2千年以上も前からあるといわれている。戦いの練習にもなるため、騎士たちの間で娯楽として広まった。朝、ラッパの合図と共に猟が始まる。犬の群れが獲物を見つけると一斉に後を追うのだが、獲物も色々な手口を使って逃げる。 川に入って匂いを消したり、通った道を戻って、とにかく犬を混乱させる。 狙った獲物は必ずしも仕留められないのだ。

そして獲物が犬に捕まり弱ってくると、領主は馬から降り、ナイフで動物の息を止める。 そしてラッパ吹きは「獲物の死の音」を鳴らす。


紀元3世紀頃のローマ帝国時代のモザイク


中世の狩りの光景




狩りへの出発:ビーグル犬と後ろにはラッパを吹く馬に乗った猟師たち。



凍った池の氷が壊れはまった鹿。
猟師たちも立ってるけど足元、気をつけてくれー





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