フランス妖怪噺 ゴルゴラ

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モン・サン・ミッシェルの砂州に潜む「おい手」、パリの屋根で遊ぶ「すすぼうず」。ゴルゴラとよばれるフランスの妖怪たちの秘密が遂にあばかれる!

ボンジュール皆さん!
私はパリ大学妖怪研究学部のキュピドン・ラファイェットだ。みなさんといっしょにフランスの地方とそこに住む妖怪たち、ゴルゴラを勉強しよう!

そもそもフランスに妖怪なんているの?

日本や中国には妖怪の話はいっぱいあるのだが西洋ではどうだろう・・・ ドラゴンやモンスターはいるがなんとなく「妖怪」とは違う。そもそも妖怪とモンスターや怪物とはどう違うのだろう。

妖怪とモンスターの違いとは?

これは私なりの見方だが、妖怪は神話に出てくるような現実とはかけ離れた世界に住んでいないということ。人間の生活の中で感じる自然現象に対する恐れ、古い物や生物に対する神秘が元になって 生まれた存在だ。 妖怪は怪物と違って私たちの毎日の生活の中に存在するもの、 つまり共存しているのだな。

船乗りが見た海の怪物『動物誌』コンラート・ゲスナー著 (1558年)

妖怪の特徴には彼らは人語を話したり、人間の生活に絡んだりと人間的であること。 後もうひとつはなにか能力をもっているということ、があげられるかもしれない。 ドラキュラや狼男、などがいるが日本や中国のようにあまり種類がないように思える。 「妖怪」に一番近いのはエルフやドワーフのような小人かもしれないが、東洋の妖怪のような 形や能力のバラエティーがないように思える。
私はその理由にヨーロッパでは昔からキリスト教というひとつの神のみを信仰する考えが あったのが原因だと思っておる。 東洋のようにすべての物には生命が宿るという「アニミズム」的な考えがなかったからだと 思うのだ。 毎日の生活で不思議な出来事が起こると、「神」のおかげであったり、災いや不気味な現象 が起こると「悪魔」の仕業で片付けられてしまったからだ。
しかしよーく探してみると、いるではないか!各地の風土や歴史を背景に、昔からその地に住みついている妖怪、ゴルゴラが!
そこで私はパリ大学にゴルゴラ学部を立ち上げ、古い文献をあさり、地方に出向き、日々知られざるゴルゴラの生態を研究しているのだ。
これがその集大成なのだ!


単行本にはゴルゴラの解説とフランスの地方の紹介がされている「ゴルゴラ図鑑」つき!

もくじ: 
第1話:運河のいたずら小僧 らくガキ
第2話:カマルグ平野の 死神三兄弟
第3話:ピガール路地裏の  妖怪アパート
第4話:コンテの田舎道の行商人  時売りじい
第5話:ゴルゴラ研究の 原点
第6話:ルルドの妖怪医者 はらわたがえし
第7話:ブルターニュ海岸の いざな火
第8話:三ツ星シェフ妖怪 オーグル・ルージュ夫婦
第9話:ピレネー山脈の守護神 くろわし様
第10話:アルザスの誘拐魔 ゲラゲラ

もくじ:
第1話:ロワールの森の 人面獣
第2話:ペリゴールの一揆 クロカンバッタ
第3話:サーカスのピエロ妖怪  アワふき
第4話:アルプスの閉ざされ村の  つらら婆
第5話:缶詰街の 妖怪列車
第6話:モン・サン・ミッシェルの おい手
第7話:魂の洗濯女 ジャブジャブババァ
第8話:幽霊界のドン ゴルゴラン一世
第9話:美男美女憑きの だっこ天使
第10話:コルシカ島の山妖怪 雲使い

もくじ:
第1話:シャモニー登山家里の 命とり
第2話:わすれヶ沼の主 どんどろ
第3話:マルセイユー異邦の妖怪  けんかバエ
第4話:パリの屋根の  すすぼうず
第5話:プロヴァンスー山火事の火種 あぶりび
第6話:ランドの妖怪写真家 ダゲレオ
第7話:生前世界の堕天使 テネブル伯爵
第8話:闇の皮なめし職人 皮はぎ鬼
第9話:タラシコンの猛獣 タラスク
第10話:ボジョレー・ワイン村の ぶどうまだか

もくじ:
第1話:北フランス炭鉱の ガンクロ
第2話:パイ・カタコンブの 骨かじり
第3話:プロヴァンス鷹ノ巣村の  フタタビ
第4話:軍港トゥーロンの  あしぶね
第5話:パリ社交界の魔術師 カール
第6話:モナコ 幸運の風車売り 運気吹き
第7話:小道具の怪 アンティーク百鬼夜行
第8話:コンポステル巡礼の カネふらし
第9話:カオール中世の橋の なまけや
第10話:ヴェルサイユの ギロチン首

もくじ:
第1話:ジュラ山脈の番人 足刈り
第2話:オペラ座の 声ぬき
第3話:テラ・ノヴァ、氷の海の  海坊主
第4話:大西洋沖の怪  海柱
第5話:神の家の侵入者 かくれ蜘蛛
第6話:ラスコーの原始妖怪 豆小僧
第7話:レ・アール市場の 運ころがし
第8話:ジロンド湾の人魚 黄金魚
第9話:フランダースの巨人 リューズパパ
第10話:魂のすり替え屋 からがえ


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